あ ら す じ
パイロット志望に挫折した主人公が、特殊な才能を生かし、フライト・シミュレーターに出会うまでを物語にしました。
終戦直後の神田駅周辺には木造家屋が密集する街並みが広がっていました。そこには「トイレの花子さん」に登場してくるような小学校がありました。屋上からは、昔の羽田飛行場を見通せました。房総半島すら遠望できたのです。東京湾の白波だって見えたのですから……。
初めてわたしが飛行機を目にしたのは、そんな場所からでした。この頃からビラ撒きの飛行機が飛んで来るようになりました。
つぎに目にした飛行機は、父に連れていかれた藤沢飛行場で見た優雅なグライダーでした。
印象に残っているのは、ベトナム戦争真っ盛りの頃に、厚木基地で目にした豪快な戦闘機の数々でした。
わたしはいつの日からかパイロットを志すようになっていました。周囲は受験競争でギクシャクしている中で、われ関せず、私はパイロットの自社養成試験に挑むことにしたのです。筆記試験、適正試験とパスした私は、家系体質に由来する原因で不合格に終わったことは、晴天の霹靂の出来事でした。人生初の挫折を味わったのです。
潜り込んだ夜学の世界では、教授のカバン持ちをすることになりました。教授から、自分の特殊能力を指摘されました。
教授のコネで、米軍のフライト・シュミレーターを体験することができました。
一度は挫折したパイロットになる夢を、仮想現実空間で追いかけはじめたのです。
いまではゲームの域を超えるソフトやら操縦機器が、手軽に手に入る時代となりました。家庭で仮想現実空間を飛びまわれるようになったのです。パイロット・ライセンスすらシュミレターで取得する時代となってきました。ライン・パイロットの訓練すらもシュミレーターが主流の時代です。
このお話しは、へそ曲がりの私が、やっと夢を実現するまでの物語です。
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